こんにちは!蕨駅から徒歩7分、アール歯科クリニック川口芝です。
いよいよ6月、紫外線や暑さ、湿気対策などに乗り出した方も多いのではないでしょうか? 6月といえば歯科業界にとって「歯の季節」。6月4日(むし歯予防デー)にちなんで、歯と口の健康週間やフッ化物塗布、歯科健康診断などが積極的に行われます。少しでも多くの方に「6月といえば歯の季節」と記憶してもらえるように歯と口の健康週間が浸透していけば素敵だなと思います。
「8020運動」と新たな課題
皆さんも一度は見聞きしたことがあるもしれない、8020(ハチマルニイマル)運動という日本歯科医師会が推進する運動があります。「80歳までに20本の歯を保とう」というこの運動が、今どのくらい達成されているかご存知ですか?
「8020」を達成した人は、50%以上!
6年毎に行われる歯科疾患実態調査によると、8020運動を達成した方は令和4年(2022年)で51.6%と、80歳以上の2人に1人が20本以上の歯を保っている実態が明らかになりました。
平成5年(1993年)には10.9%だった達成率を考えると飛躍的な増加ですよね。
8020運動は確実に実を結んでいると言って良いのではないでしょうか。
私たちが生きていく上で食べる事は楽しみの1つであり、歯は健康な身体を維持するために欠かせない存在です。8020運動はきっと、明るい未来への足掛かりとなるでしょう。
けれども8020運動が順調に推進していく背景で、新たな課題も生まれています。それは「大人むし歯」です。
若年者で減り、高齢者で増えるむし歯
文部科学省が行ったむし歯調査※1によると、むし歯がある子どもは平成11年(1999年)には64%と半数以上を占めていましたが、最新の令和4年(2022年)の調査では24.9%と、23年間で42ポイントも減少しました。子どものむし歯が減少する一方、大人のむし歯は増加傾向にあり、高齢者に至っては90.3%※と、ほとんどの方にむし歯があるという現状です。今、高齢者のむし歯が増えた背景に「8020運動」の成功があることが指摘されています。
大人むし歯が増える理由
大人にむし歯が増えた理由の1つに「8020運動の成功で歯の残存本数が増え、むし歯も相対的に増えたこと」が指摘されています。
「8020の達成率が上がったのは、むし歯や歯周病が減ったからでは?」と、不思議に思う方もいらっしゃると思いますが、実は年齢を重ねるほどむし歯リスクは増加し、「大人ほどむし歯にかかりやすい」状況になってしまうのです。
統計でも40代半ばから、むし歯のある人とない人が拮抗し始め、50代後半になるとむし歯になる人の方が優位になっていきます。
高齢者のほとんどがむし歯になってしまうのはなぜ?
むし歯がある・または治療している方が75歳以上の方の9割を占めると前述しましたが、高齢者がむし歯になりやすい原因の1つに「ドライマウス」があります。
ドライマウスとはさまざまな原因から唾液の分泌量が減り、口の中が乾燥してしまう症状で、一般的に高齢になるほどドライマウスが加速していきます。
唾液には酸性化した口内環境を改善する“緩衝能”と呼ばれる働きがあるのですが、緩衝能のおかげで“歯の再石灰化”が促進され、むし歯を予防します。唾液は歯の表面に付着した細菌を洗い流すなどの自浄作用も担うため、唾液が減ることは歯にとって危機的な状況と言えるのです。
唾液が減る理由
それでは高齢者の唾液が減ってしまう原因を見てみましょう。その理由は大きく4つに分けてみました。
理由1.加齢に伴う唾液腺の縮小
唾液腺は加齢で委縮し、唾液腺そのものが小さくなるため、唾液の分泌量が減っていきます。また、病気や口腔がんの治療などでも唾液腺が委縮することがあります。
理由2.服薬の影響
持病でお薬を飲む方が増えますが、お薬の中には唾液の減少を後押しする副作用を持つ物もあります。
理由3.全身疾患の影響
発熱や下痢、糖尿病、脳や腎疾患(尿崩症)など全身疾患の影響で唾液が減少することがあります。
理由4.柔食化
口腔機能の低下から噛み応えのある食べ物を避ける人が増えたり、介護食の方が増えたりします。柔食化が顎の筋力の低下を招き、唾液の分泌量が減ると考えられます。
認知症や要介護などでオーラルケアへのハードルも増加
高齢になると認知症・持病・寝たきりなど、歯みがきが難しくなる方が徐々に増えていきます。通常よりも質の高い口腔管理が求められるので、状況に合わせてできるむし歯予防を積極的に取り入れる必要が出てきます。
川口市の歯科検診や予防歯科を利用しましょう。
80歳まで健康な歯をたくさん残せるようになった時代です。いつまでも健康な歯を維持したいものですよね。
アール歯科クリニック川口芝がある川口市では、4月1日から令和6年度の成人歯科健康診査・歯科ドックが実施されています。みなさんぜひ積極的にご利用いただけばと思います。
また、歯科医院でむし歯や歯周病を予防する「予防歯科」の浸透や、予防歯科に保険が拡大される制度の導入など、生活に予防歯科を取り入れやすい環境が年々整ってきています。
アール歯科クリニック川口芝でも質の高いクリーニング、予防ケアを行っていますので、ぜひ積極的にご利用いただければと思います。
(※1)文部科学省 学校保健統計調査(歯科部分抜粋)より
(※2)※1、5歳児のデータで比較
(※3)令和4年歯科実体調査より75歳~79歳のデータを参照
むし歯・歯周病予防は川口市・川口芝・蕨のアール歯科クリニック川口芝までご相談ください。
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